ポケットにCDクォリティの音楽を!

以前、雑誌に連載していた文章です。店のPRではなく、情報公開の一環です
 「なんでも実験編第2部」である.
・やったこと
 携帯MP3プレーヤーMPManを使ってCDクォリティの音楽を持ち歩いた
・必要なもの
1:MPMan(MPマン)
 MPManは携帯のMP3プレーヤーである。韓国のSAEHANという会社から販売されている.見た目はウォークマンかMDかという印象であるが、両者よりも軽くコンパクトである。ちなみにMPManのキャッチコピーはポータブルMP3プレーヤまたはデジタルステレオプレーヤである.MPManには内蔵のフラッシュメモリの量により、いくつかのバリエーションがある。くわしくはMPManのページを参照するとよい。ぼくは32メガバイト版をもっているが、これで、30分くらい、8曲くらいのデータを保存することができる。64メガバイト版なら交響曲一曲がまるごと入る。
 さて,MP3とは、音楽データの圧縮形式のひとつだ。MP3形式で圧縮すると、1分10メガバイトにもなる音楽データが10分の1以下に圧縮される。画像のJPEGみたいなもので、圧縮されたデータは元データよりも情報量が少なくなっているのだが、ざっと聴いたぶんには音質の劣化は感じない。音楽を楽しむのには十分な音質が保たれている。データ量が少ないのに高音質。まさにインターネット時代にふさわしい圧縮形式である。
2:コンテンツ
 聴くべきMP3データがなければMPManは楽しめない.MP3形式の音楽データはインターネット内のニュースグループやホームページにて多数見つけることができる.多くは、自作の曲を紹介しているページや、曲データをオンラインで販売しているサイト、曲の一部を視聴するために用意されているサイトである。検索エンジンを使って探せば一発だ.もちろん,エンコーダなるソフトを使えば、自分で手持ちのCDその他の音源からMP3ファイルを作ることもできる.
 ところで、最近、著作権を無視して新譜CDなどのMP3データをゲリラ的にインターネットに流す人が増えているようだが、そういうデータはダウンロードすべきではない。
3:Windowsマシン
 残念なことにMPManを使うにはWindowsマシンが必須だ。MPManでMP3データを聴くにはMPMan内のフラッシュメモリにデータを転送する必要がある。このための専用ハードウェア(MPステーション)が付属しているのだが、これがDOS/Vマシンのパラレルポートを使うので、どうしてもWindowsマシンが必要になるのだ。CPUパワーはそれほどいらないので旧型のマシンで十分だ。
4:エンコーダツール
 MP3データをインターネットを通じてオンライン購入して聴くとか,知り合いのバンドのデモ演奏をおさめたMP3データをもらって聴くとか,そういう聴き方だけをするのならエンコーダは不要だが、手持ちの音源を使って自分用のMP3データを作るにはエンコーダが必要だ。エンコーダもインターネットで調達することができる。
http://www.mp3.com/
へ行けばフリーソフトウェア、シェアウェアよりどりみどりである。自分で使ってみて使いやすいと思ったものを使い続けるのがよい。
 なお、音楽CDからMP3データを直接作成するCD ripperと称するツールも便利だ。
5:プレーヤーソフト
 MP3データを聴くのにMPManのような特殊ハードが必須というわけではない。MP3データのプレーヤーソフトを使えば、マックで聴くことができる。データの視聴のためにもプレーヤーソフトがあったほうが便利だ。
プレーヤーソフトも
http://www.mp3.com/
で調達することができる。
 MP3データはマックのハードディスク内に保存しておく。したがって、パワーブックのハードディスク内にMP3データを保存すれば、それこそ、何百曲ものデータを持ち歩くことができる。
・<>1:曲データを用意する
 インターネットから調達、または、自分でエンコードして用意する。
2:曲データをMPManに転送する
 エンコードをマックで行った場合はあらかじめWindowsマシンに転送しておく。Windowsマシンとドッキングステーションをパラレルケーブルで接続する。ドッキングステーションはMPManのバッテリを充電する役割と、MPManとパソコンのインタフェースの役割を持っている。大きさはMPManよりひとまわり大きい。WindowsマシンにはMPMan用のドライバをあらかじめインストールしておくことが必要だ。
3:聴く
 MPManにデータを転送してしまえば、あとは、ウォークマン感覚で音楽を聴くことができる。
・<<結局、メリットはなんなのか>> なにごとにおいても言えることなのだが、努力する以上は、その大義名分というか、なんらかの理由づけがないと不安になるのが人間の共通心理である。いったい、MPManにはどんなメリットがあるのだろうか。
1:軽い,小さい,(たぶん)壊れにくい
 重さは電池なしで65グラム.電池はウォークマンでおなじみの薄型のガム電池2枚。大きさはカセットテープのケースの長い辺を2センチ縮めたくらい.つまり、小さくて薄くて軽い.
 軽さやコンパクトさなら最近のMDも負けてはいない.しかし,両者を持って比べると,MPManはMDよりもずっと軽く感じる.なぜか?理由のひとつは,中に回転する部品がないからだろう.回転モーメントがゼロなのだ。次に,バッテリの出し入れ口以外に開口部や開閉部がいっさいないことだろう.重さのバランスが一部分に偏っていないことも原因だろう.手に持ったときにしっくりくる感覚は,他のコンパクトオーディオからは感じられない安定感である.胸ポケットにいれて音楽を聴くのにこれほど適した機械はない.
2:音がよい
 128kビットのバンド幅,44.1キロヘルツのサンプリングでエンコードした音楽データは,サイズにして元のデータの10分の1程度に圧縮される.非可逆圧縮だから,元の音質を100%は保持できないが,CDクォリティをうたっているだけあって、気楽に聴くぶんには十分な音質を保っている.低音も豊かだし,高音も多少あばれてはいるものの,素直に伸びていて,量的にも十分出ている.原音からの音の変化は,色気とも言うべき微妙な味付けになるわけで,なにも原音と同じ音が最善というわけでもない.スペック表によるとSN比70dbという数値だが,ノイズは少ない.周波数特性は20ヘルツ~20Kヘルツということになっている.エンコード時のバンド幅やサンプリング数を下げると圧縮率は上がるが,音質はこもった感じになってくる.とはいえ,56kbps,22キロヘルツのサンプリングでさえも音楽を楽しめる音質を保っている.
3:データ保存用にも使える
 MPManはフラッシュメモリを内蔵している。転送できるのはMP3データばかりではない。一般的なファイルを転送し、一時的な保管場所として使うこともできる。
・<> もちろん,MPManにはデメリットもある.しかし,使い方や考え方しだいで,メリットはデメリットを補ってあまりあるものになるだろう.
1:エンコードがめんどう
 エンコード済みのMP3データがふんだんに入手できる環境であれば話は別だが,そうでもない場合,いちいち元データをMP3ファイルにエンコードしてWindows95マシンから転送しなければいけないのがやたらめんどうだ.エンコードには1曲につき10分や20分の時間がかかるのだから、待ち時間もばかにならない.したがって,気楽に曲データを入れ替えることはできない.一定期間同じ曲目を聴く用途に向いている.
 データ転送に使うパラレルケーブルは太くて硬くてとりまわしがしづらい.ドッキングステーションとパラレルケーブルがないとデータ転送できないのも足かせだ.
 最悪なのは,転送時に95マシンが必須ということか。そうなると、エンコードも95マシンでやってしまいたくなる.マックユーザーとしては不本意なところだろう.
 贅沢を言えばきりがない.MPManにデータを転送するとMPMan単体ではデータの削除や並び替えなどの編集作業がいっさいできないのも不便といえば不便だ.
2:入手しづらい
 このMPMan,みなさんのお宅の近所の家電店で入手できる可能性はまずない.MP3そのものからして,マイナーだからだ.バーチャルソフマップなどで細々と販売されているので,入手するにはそちらをあたるとよい.
 またMPManのホームページもあるので参考にするとよい
http://www.mpman.com
・ホームページ
MP3に関するソフトウエアやMP3データをどっさり入手できるホームページ.
http://www.mp3.com/
MPManのホームページ.
http://www.mpman.com/
MPManの入手は
http://www.cyber-bp.or.jp/sofmap/CS/mpman.html
MPManは「ASCII Rapid Commerce Service」(略称arcs)でも扱っている.
http://www.arcs.ne.jp/arcs/index.asp