以前、雑誌に連載していた文章です。店のPRではなく、情報公開の一環です 先月から信太郎が熱心に遊んでいた『クムドールの剣』ですが,その後も順調に(?)遊んでいるようです.毎日,自宅に帰ってくると真っ先に『クムドールの剣』に挑む毎日です.
このクムドールの剣,伝統的なロールプレイングゲームのスタイルをとりながら,ゲームを楽しむうちに(うまくいけば)知らず知らずにキーボードをマスターし,(あくまでも,うまくいけば)タッチタイプさえもできるようになるというすぐれものであります.
「aとsとdとfのキーはおぼえたよ」と信太郎がうれしそうに言います.おぼえたのはほめられるとしても,1カ月遊んでたった4個のキー!?それも,全部,となりあったキーばかりじゃないですか!こいつは,『クムドールの剣』の作者が聞いたら思わず苦笑は間違いなしの戦果ですね.
●不条理な魔法に泣く.クムドールもRPGだったのだ
ところが,順調なのもそこまで.壁にぶつかることになります.
「エルに魔法をかけられて消えちゃったから見えなくなっちゃった.おとうさん,どうしよう」
あらららら,そいつはこまったね.話しによると,自分の姿が見えないのでどうにも遊べず,ちっともおもしろくないという.まあ,不条理と言えばそうなのですが,RPG(ロールプレイングゲーム)ではこういうことはよくあることではあります.
消えちゃった.そう言われてもぼく自身ゲームを遊んだわけでもないのでアドバイスすることもできません.この魔法は誰もがぶつかる試練なのか,それとも,何かを見落としているのか,その辺の事情もわかりません(読者の方でおわかりの方いましたらご連絡ください←なさけない).
と,いうわけで,「最初からやりなおしてみたら?」.こういうときに使う最後の手段はこれで決まりです.
せっかく育てた自分のかわいいキャラクタにかなりの感情移入をしていたためか,最初はしぶっていた信太郎ですが,魔法を解く方法も見つからないので,しかたなく最初からやりなおすことになりました.
●再出発は調子いいぞ
「おとうさん,あの,文字を入れるところさ,初級,できるようになったよ.」
再出発の旅に出た信太郎がうれしそうに言います.『クムドールの剣』ではタイプのトレーニングをする場所が用意されています.合格すると経験値がアップするようになっています.初級ができるようになったとは,かなりの進歩じゃない?
「おれたち,ずるしたんだよね」と健次郎.
「ずる?どんな」これはぼく.
「キーをおぼえておいて,速く打ったんだよ」おいっ.どこがずるなんだー!
「ずるして上級もできちゃった」と信太郎.キーの位置をおぼえておいて速く打つ.ひとっつもずるじゃないぞ.
「おぼえておくんだよねー」と二人.よくわからんなー.
それにしても,信太郎君.ますます,タッチタイプのフォームがかっこよくありませんか?
でもねー,『クムドールの剣』って,ゲームが順調に進めばキーを覚えるのも速いのでしょうけど,信太郎みたいにゲームの進行もままならないようではなかなかキーボードをマスターできないのも事実です.
霧の中へ入っては,どうやって脱出するかを考え,町では意味不明なメッセージに首をかしげ,という具合で,『クムドールの剣』が,きちんとしたRPGの体裁をとっているがために,信太郎のキーボードマスターはますます先の話しになっているようです.
●なつかしの『倉庫番』ゲーム
PC8001という古いパソコンが出発点(だと,思う)のパズルゲーム『倉庫番』のゲームがBMUGゲームCDに入っていました(BMUGゲームCDはフリーソフトウエアやシェアウエアのゲームが満載されたCD-ROMで,ハイパークラフト等のCD-ROM取扱店で入手することができます).
『倉庫番』は迷路のような倉庫内の荷物を決まった場所にかたづけるというルールの,単純ですが頭を使わないと解けないパズルゲームです(ちょっとこれだけじゃ雰囲気がわかりませんね.やってみればわかるのですが).
この『倉庫番』,ウルフェンシュタイン3Dにくらべるとずいぶんと地味ですが,以外にも3匹の子ブタは集まってわいわいやっています.こういうシンプルなのがわが家ではウケるのです.
明子「あははははー」
何がおかしいのだ君は?
健次郎「これできないなー」
信太郎「2面ができないんだよね」
結局,1面しかできてないのね.とほほ.
健次郎「お父さんにやらせてみよう」
信太郎「だめだよー」
ぼく「そう,パズルはね,むずかしいから自分でやるんだよ.自分で考えて,やっとできたー,っていうのがうれしいんだよ」
セリフがくさいぞ.でもね,子ブタたちには,問題解決のために自分で考えることの大切さを知ってほしいな.
新聞等で読む限り,最近の子どもたちは,考える過程をバイパスして最終的な答えばかり知りたがるとか.そういう時代だからこそ,『倉庫番』に代表される地味で静かなパズルゲームは,子どもたちの思考力を鍛えてくれるよいゲームだと思うのですけどね.
信太郎「そうだよね.考えた方がおもしろいよ」
明子「じゃ,あっこにもやらせてよー」
健次郎「あっこにはできないよ」
うーん,あいかわらずの子ブタたちです.
●これで最後です
さて,突然ですが,このお話は今回で終わりです.みなさまには,長い間お読みいただき,ありがとうございました.
16カ月もかけていながら,とうとうキーボードマスターさえできなかった子ブタたち.しかし,パフォーマは,そんな子ブタたちの遊び相手として完全に定着しました.たかがパソコンというなかれ,たかがゲームというなかれ,たかがお絵かきというなかれ.パフォーマとのふれあいの中で,子ブタたちが学びとったものは大きいと思います.彼らが大人になって,ぼくと子ブタたちの共通の接点として,この16ヶ月のことをなつかしく話せる時がきっと来ると,ぼくは思います.
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